
現場にいち早く馴染むコツ
無理をしない
シニア世代はどうしても若い人よりも体力が劣るため、若い人と同じように、あるいは若い人と同じ量の力仕事ができると考えてはいけません。介護職は人の役に立てるやりがいのある仕事ですが、体力を使う仕事でもあります。無理をして体を壊してしまっては元も子もありません。自分の体力と相談しながら、できる範囲で仕事に取り組むことが大切です。 介護職の仕事内容は、入浴介助や食事介助など、利用者の体を直接支えるような体力を使う仕事だけでなく、レクリエーションの企画や実行、事務作業など、体力をさほど使わない仕事もあります。そのため、自分の得意なことを活かせる仕事や、負担が少ない仕事を選ぶようにしましょう。 このほか、ICT化や介護ロボットの導入が進んでいる職場を選ぶことも、体への負担を軽減する一つの方法です。介護記録をパソコンやタブレット端末で行うことで、手書きの負担を減らせます。また、介護ロボットを利用することで、移乗介助などの際に腰への負担も軽減できます。このように、自分に合った働き方を見つけることが、長く介護職を続ける秘訣です。
機械の操作に慣れる
現代の介護現場は、デジタル化が急速に進んでいます。そのため、タブレット端末などのICT機器を使いこなせるかどうかが、スムーズに業務を進める鍵となります。シニア世代がいち早く介護の現場に馴染むためには、機械の操作に慣れることも大切です。 介護の現場では、利用者の健康状態や日々の様子を記録する業務が欠かせません。以前は紙のノートに記録していましたが、現在では多くの施設でタブレット端末を用いた電子記録システムが導入されています。そのため、タブレット端末の基本的な操作、文字入力やアプリの起動などに慣れておく必要があります。これらの操作に苦手意識を持っている場合も、積極的に学ぶ姿勢が重要です。まずは、自分のスマートフォンでメールを送信したり、インターネットで情報を検索したりするなど、日常的に触れる機会を増やすと良いでしょう。スマートフォンの操作に慣れることで、職場のタブレット端末にもスムーズに適応できるはずです。毎日の少しの努力が、介護の現場での活躍に繋がります。
年功序列の意識を捨てる
年功序列の意識を捨てることも、シニア世代が介護の現場に馴染むためのポイントです。これまでの社会人経験で培ってきたプライドや地位は一旦横に置いて、新人としての素直な姿勢で臨む必要があります。 介護職は、チームワークが非常に重要です。社会人経験や豊富な知識を持っているシニア世代の方も、まずは先輩職員のアドバイスや指導にきちんと耳を傾け、メモを取りましょう。介護の現場は日々変化しており、施設独自のルールや手順も存在します。ベテラン職員の経験から学ぶことは多く、スムーズに業務を覚える近道となります。また、分からないことがあれば遠慮せずに質問することも大切です。質問することで誤解やミスを防ぎ、より質の高い介護サービスを提供できるようになります。年齢に関係なく学ぶ姿勢を持つことで、周囲からの信頼を得られ、チームの一員として早く馴染めるようになるでしょう。