介護職の平均年齢は高い?
平均年齢は?
一般的に、年齢を重ねるごとに転職は厳しくなるといわれています。しかし介護業界は、40代や50代、さらには60代などのミドル・シニア世代も積極的に採用しており、年齢に関係なく活躍している人がたくさんいます。介護の仕事には介護施設で働いている介護職以外に、ホームヘルパーやサービス提供責任者などいろいろあります。職種ごとの平均年齢を見ていきましょう。
介護の仕事として最も知られているのが介護職で平均年齢は「45.1歳」です。有料老人ホームやグループホーム、特別養護老人ホーム、デイサービスなどの介護施設で働いていますが、施設によって仕事内容は異なります。介護職の次に平均年齢が高いのが、利用者の介護ニーズをくみ取り訪問介護計画書をまとめるサービス提供責任者です。責任者とついていますが、特別な資格が必要なわけではありません。単なる役職名にすぎませんが、介護の資格と実務経験は必要です。サービス提供責任者の平均年齢は「48.9歳」です。必要とされる実務経験の年数は3年以上ですので、介護業界が未経験のミドル世代でも十分に活躍できる年齢です。
1番平均年齢が高いのは、訪問介護員で「54.3歳」です。ホームヘルパーとも呼ばれる訪問介護員は利用者の自宅を直接訪問して必要な介護サービスを提供する仕事です。他の介護職のように長時間施設に縛られているわけではなく、決められた時間のみ働くスタイルのため、体力的な問題で短時間勤務を希望する人も多くミドル・シニア世代に人気のある職種です。
なぜ平均年齢が高いのか?
介護業界で働く人の平均年齢が高い理由は主に3つあります。
1つ目は「介護業界はミドル・シニア世代を中心とした中途採用が多いこと」です。介護業界は他の業界に比べて中途採用が盛んな業界です。体力勝負の業務も多いため、元気な人であれば年齢や経験を問わず積極的に採用しています。募集要項にも年齢的な制限を記載しているところはあまりありません。そのため、体力に自信があるなら40代や50代、60代でも採用される可能性が非常に高いのです。
2つ目は「若い人よりもミドル・シニア世代の方が高齢者の対応に慣れているから」です。ミドル・シニア世代にとって親世代は大体65歳以上の高齢者です。若い世代に比べて高齢者との接点が日常的に多く、接し方も慣れています。そのため、実際に業務に入っても理想と現実のギャップが少なく、コミュニケーションもスムーズに取れます。介護の仕事はコミュニケーションを必要とする場面も多いため、難なくコミュニケーションが取れるミドル・シニア世代が歓迎されるのでしょう。
3つ目は「若い人を敬遠する高齢者も多いこと」です。介護施設を利用している高齢者にとって20代や30代の若い世代は頼りなく見えてしまうため、不安に思ってしまう人も少なくないようです。「介助されるならしっかりと分別のついたミドル・シニア世代がいい」と思っている人も多くいます。